バスが故障、砂漠の中をダンプカーが引いてゆく(シリア)  イスタンブールに一週間いた。 次の街はアレッポ。 多くの旅人はイスタンブールからシリアへと地中海沿岸を行く。 クリスマスまでにイスラエルへ入りたい。 イスラエルへの飛行機での入国ルートは様々。 欧州の各都市からの直行便。 アテネからキプロス島へ飛びニコシア経由でテルアビブへ入る。 後は陸路、ヨルダンからウェストバンクへ入れるという情報をつかんだ。 「よしじゃあ陸路で安上がり」 アダナを通りシリア国境まで行った。 アンカラとかイズミールの方へ向かう連中と別れ、汽車に乗り国境に到着。 アレッポ行きの大型バスに乗り換え、トルコからシリアへ行く人々と同乗。夜の0時にバスが出発。 シリア砂漠はかなり寒かったが、疲れていたから乗るなり寝てしまう。 二時頃、砂漠のど真ん中でバスが止まってしまった。 「何が起きたんだろう?」 「エンジントラブルで動かない」 仕方なく一時間ぐらい砂漠でアラブの人たちと暖をとった。 砂漠のブッシュ、枯れ草を集めて火をつけた。 十二月のシリア砂漠は非常に寒い。 そうこうしているうちにダンプカーが来てワイヤーをバスに繋いで引っ張る。 シリア砂漠を四時間、七時になってようやくアレッポの町に着く。 アレッポはシリアアラブ人だけ。 女性の姿は見かけない。 頭にパレスチナゲリラが被るようなマフラーを巻いて、口ひげをはやしており、全員がアラファト議長のよう。 僕も頭が寒かったのでそのマフラーを買い、そく現地人になる。 バスステーションでベイルート行きの切符を買う。 寒いので暖をとる。 日本では見たことのない石油ストーブ。 一滴一滴床に落ちた石油を燃す非常に原始的なストーブ。 ほんの少しだけ暖まる。 ベイルート行きのマイクロバスが僕をまっている。 ベイルートをめざした。 ひとりぽっちのローレンス。